ネットワーク管理者の憂鬱な日常

とある組織でネットワーク管理に携わる管理者の憂鬱な日常を書いてみたりするブログ

Winny裁判判決に思う

▽ ウィニー開発者に罰金150万円の有罪判決 京都地裁 - asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/1213/TKY200612130126.html

著作権法違反幇助の罪に問われた金子氏に対する判決は、150万円の罰金刑
(求刑は懲役1年)の有罪判決。懲役刑は免れたけど罰金刑。
なお、金子氏はどうやら控訴する方針らしい。

我々エンジニアに対して、(これで確定すれば)ある意味足枷となる判例ができたと言える。

個人的には、Winnyも含め、P2Pファイル共有技術や基盤となるP2P通信技術に
違法性はないと思っている。
もう少し占有帯域制御を上手くしてくれれば、インターネット上で有り余るPC群の
計算力、リソースを有効活用した巨大なグリッドも生成できるだろうし。

ただ、2chにおける47氏(逮捕前の金子氏)の発言を流し見るに、実験だったとしても、
匿名性を担保したファイル共有技術の確立を指向していたのも事実。
金子氏が著作権侵害を助長しようと考えてWinnyを開発したのではないと思うが、
実態として著作権法保護下コンテンツが公然と流通している以上、違法コンテンツの
流通を制限する等のフェイルセーフ機構を実装する努力はすべきだったと思う。
# たとえ実装できなかったとしても。
そうすれば少しは判決も変わってきたのではないか、と素人ながらに感じる。

結局、今回の裁判で問われたのは、P2Pファイル共有技術の存在如何や正当性の有無
ではなく、研究開発に携わるエンジニアの「モラル」を問われたのではないだろうか。

(追記)
asahi.comの当該記事が更新され、判決の概要が記載されていた。これによると、
 ウィニーの性格について「さまざまな分野に応用可能で有意義なものであり、
 技術自体は価値中立的なもの」としたうえで、技術の外部への提供行為が
 違法になるかどうかについては「その技術の社会における現実の利用状況や
 それに対する認識、提供する際の主観的態様による」とする一般的な
 判断基準を示した。

とある。
(追記おわり)

もちろん、研究開発のモチベーションとして「面白い」ということは重要。
しかし、世に出した(出そうとする)技術のインパクトが大きく、特にそれが
負のインパクトを与える可能性が高いものならば、少しでもそのインパクトを軽減し、
正しい方向で有効利用されるべく制限を加えることも必要だっただろう。

世の中の人々に正しく役立ってこそのテクノロジだと思うので・・・。

スポンサーリンク